採用面接では、応募者を見極めるためにさまざまな質問が行われますが、中には法律上不適切とされる質問や、差別につながりかねない質問も存在します。この記事では、面接で避けるべき質問の考え方を整理します。詳細な法的判断は社会保険労務士に確認してください。
採用面接で聞いてはいけない質問、労務上のNG例
本人に責任のない事項に関する質問
本籍地や出身地、家族の職業といった、本人の適性や能力とは関係のない事項について尋ねることは、就職差別につながる可能性があるとして避けるべきとされています。面接で確認すべきは、あくまで業務に関連する能力や意欲です。
面接の質問項目を事前にリスト化し、業務に関連しない質問が含まれていないかを確認しておくことが有効です。
結婚・出産・育児の予定に関する質問
結婚や出産の予定を尋ねる質問は、特に女性の求職者に対して、意図せず差別的な印象を与えるだけでなく、法的にも問題となる可能性があります。長く働けるかどうかを確認したい場合も、こうした個人的な将来設計に踏み込む質問ではなく、業務への意欲や関心を確認する質問に置き換える必要があります。
面接官によって質問の適切さの判断にばらつきが出ないよう、社内で質問のガイドラインを共有しておくことが重要です。
宗教や思想信条に関する質問
宗教や支持政党、思想信条に関する質問も、業務上の必要性がない限り、就職差別につながるとして避けるべき質問です。建設業においても、業務に直接関係のない個人の内面に踏み込む質問は控える必要があります。
雑談の中で意図せずこうした話題に触れてしまうこともあるため、面接官が注意すべき点として社内で共有しておくことが望ましい対応です。
健康情報の過度な聞き取り
業務遂行に必要な範囲を超えて、既往歴や健康状態を詳細に聞き取ることは、プライバシーの観点から問題となる可能性があります。安全上必要な範囲での確認に留め、それ以上の詳細な聞き取りは避けることが求められます。
どこまでの確認が業務上必要かの線引きに迷う場合は、社会保険労務士に相談することをおすすめします。
面接評価シートの質問項目を事前に点検する
面接官が個人の判断で質問を選んでしまうと、不適切な質問が意図せず含まれてしまうリスクが高まります。面接で使用する評価シートや質問項目を事前に人事や社会保険労務士に確認してもらい、問題のある質問が含まれていないかを点検する工程を設けることが、組織的な対策として有効です。
複数の面接官が関わる場合は、全員が同じ評価シートを使用することで、質問内容の統一とリスクの低減を同時に図ることができます。
面接官への定期的な意識づけを行う
一度研修を行っただけでは、時間の経過とともに意識が薄れてしまうことがあります。定期的に面接官向けの注意喚起を行い、不適切な質問に関する最新の事例や法改正の情報を共有し続けることが、組織全体の意識を維持する上で重要です。
新しく面接に関わるようになった社員には、必ずこの基本方針を伝える機会を設けることも欠かせません。
まとめ
採用面接では、本籍や家族構成、結婚・出産の予定、宗教・思想信条、過度な健康情報の聞き取りは避けるべき質問とされています。面接官全員がこの基準を理解し、業務に関連する質問に絞る姿勢が重要です。
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