採用や雇用に関する助成金は種類が多く、どれが自社に当てはまるのか分かりにくいという声をよく聞きます。助成金制度は法改正や予算状況によって内容が変わるため、この記事では個別の金額や条件の詳細ではなく、まず確認すべき3つの切り口を整理します。詳細な条件は必ず最新の公式情報や社会保険労務士に確認してください。
建設業が使える採用関連の助成金、まず確認すべき3つ

1. 「誰を雇うか」で対象になる助成金がある
未経験者、若年者、高年齢者、就職氷河期世代など、雇用する対象者の属性に応じて活用できる助成金が用意されていることがあります。自社がこれから採用しようとしている層が、こうした制度の対象になっていないかを確認することが最初の一歩です。
対象者の属性による助成金は、募集や採用の段階で条件を満たしているかを確認する必要があるため、採用活動を始める前に情報収集しておくことが望ましい進め方です。
2. 「どう雇うか」で対象になる助成金がある
正社員への転換、試行雇用としての採用、複数の企業が共同で行う雇用の取り組みなど、雇用の形態や進め方に応じて活用できる助成金もあります。最初から正社員として雇うのではなく、一定期間の試行的な雇用を経てから正式採用するという進め方が、助成金の対象になる場合があります。
雇用形態を助成金の条件に合わせて決めるのではなく、自社に合った雇用形態を検討した上で、該当する助成金がないかを後から確認するという順序が現実的です。
3. 「地域」によって独自の制度がある
国の制度とは別に、都道府県や市区町村が独自に用意している雇用関連の助成金や補助金が存在することがあります。自社が拠点を置く自治体のホームページや、地域の商工会議所に問い合わせることで、国の制度ではカバーされない支援策が見つかることもあります。
地域独自の制度は情報が広く知られていないことも多いため、能動的に情報を探しにいく姿勢が必要です。
情報収集は「公式情報」を起点にする
助成金の条件や金額は変更されることが多いため、インターネット上の古い情報をそのまま信じるのではなく、厚生労働省や自治体の公式サイト、またはハローワークの窓口で最新情報を確認することが重要です。社会保険労務士に相談することで、自社の状況に合った制度を効率的に把握できます。
申請には期限や条件が細かく定められていることが多いため、早めの情報収集と専門家への相談が欠かせません。
社内担当者を決めて情報を一元化する
助成金の情報収集を特定の担当者に集約せず、その都度別の人が調べるような体制では、過去に確認した情報が引き継がれず、同じ調査を繰り返すことになりがちです。担当者を明確にし、確認した制度の内容や結論を簡単な記録として残しておくことで、次回の採用時にも活かせる知見になります。
担当者が異動や退職で変わる場合も、この記録があれば助成金に関する知見を引き継ぐことができます。
顧問社労士がいる場合は定期的な情報共有を依頼する
顧問契約を結んでいる社会保険労務士がいる場合、こちらから尋ねるのを待つのではなく、新しい制度や自社に関係しそうな改正があれば定期的に知らせてもらうよう依頼しておくことが有効です。受け身の姿勢では、活用できる制度を知らないまま見過ごしてしまうことがあります。
定例の打ち合わせの中に、助成金に関する情報共有の時間を組み込んでもらうという依頼の仕方も実務的です。
助成金ありきで採用計画を歪めない
制度を活用したいという思いが強すぎると、本来の採用ニーズとは異なる形で雇用形態や条件を決めてしまうことがあります。助成金は採用計画を後押しする手段であり、目的化してしまうと、かえって自社に合わない採用になりかねません。
まず自社にとって最適な採用の形を検討し、その上で活用できる制度がないかを確認するという順序を徹底することが重要です。
年度替わりのタイミングで情報を棚卸しする
助成金制度は年度替わりに内容が変更されることが多いため、毎年決まったタイミングで自社に関係しそうな制度を棚卸しする機会を設けておくことが有効です。日常業務に追われる中で情報収集を後回しにしないよう、年間スケジュールにあらかじめ組み込んでおくことが実務的な対策になります。
棚卸しの結果は簡単な一覧としてまとめておくと、採用計画を立てる際にすぐ参照できる資料になります。
まとめ
採用関連の助成金は、誰を雇うか、どう雇うか、どの地域かという3つの切り口で確認することができます。詳細な条件は変更されることが多いため、公式情報と専門家への相談を起点に、自社に合った制度を探すことが重要です。
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